化粧品の手続き、窓口申請とオンライン申請どっちが正解?現役行政書士の実感

こんにちは、行政書士の大串です。

化粧品ビジネスに携わる皆様、日々の薬事申請業務、お疲れ様です。 「新しく化粧品を届け出たいけれど、やり方がいくつかあって迷う」 「オンライン申請ができるって聞いたけど、実際どうなの?」

そんなふうに検索画面とにらめっこしている担当者様も多いのではないでしょうか。

今回は、日々手続きの現場に立っている私の視点から、「窓口申請」と「オンライン申請」のリアルな使い分けについてお話しします。

※本記事は、私の実務経験に基づく個人的な見解であり、法的助言や鑑定を行うものではありません。

化粧品手続きの「3つの選択肢」

化粧品薬事申請の3つの手法比較イラスト。左から「大量の書類を積んだ紙申請(窓口)」、「CD-RとPCを使用するFD申請(窓口)」、「クラウド経由のオンライン提出」。中央で行政書士が実務上の最適解(リードタイムと確実性)を比較検討している様子。
【実務のリアル】「オンラインが絶対便利」とは限りません。補正の即時対応や受領証の信頼性から、現場では依然として「窓口でのFD申請」が最強の選択肢です。

近年、行政手続きのデジタル化が進み、化粧品の手続きにおいてもオンライン化の波が来ています。現在、主な申請・届出の方法は以下の3つです。

  1. 紙申請(窓口申請):書類を様式に入力し、役所の窓口に直接持ち込む。(現在これで申請する方はほとんどいないと思いますが、可能は可能です)
  2. FD申請(窓口申請):専用ソフト(FD申請ソフト)でデータを作成し、紙の申請書とCD-R等を役所の窓口に直接持ち込む。
  3. オンライン提出:厚生労働省のシステムを使って、インターネット経由でデータを送信する。

「えっ、オンラインがあるなら絶対それが便利じゃない?」

デジタルに慣れた皆様なら、そう思われるのも当然です。私も気持ちは完全にそちら側です。

しかし、弊所での実感としては、現時点では「FD申請(窓口申請)」を選ばれるお客様が圧倒的に多いのが実情です。

なぜ今でも「窓口」なのか? 2つの大きな理由

「わざわざ役所に行かなくていい」というオンライン申請のメリットを上回る、「窓口申請のメリット(というか安心感)」が現状ではあるからです。

1. 「待ち時間」が読める(リードタイムの問題)

これが一番大きな理由かもしれません。

  • 窓口申請の場合:その場で審査・受付が行われます。もし記載ミスがあっても、軽微なものならその場で訂正して、その日のうちに「受付完了」となることが多いです。
  • オンライン申請の場合:送信してから受付完了の連絡が来るまでに、数日のタイムラグが発生することがあります。もし修正指示が入ると、メールでのやり取りになり、いつ完了するかが読みづらくなってしまいます。

ビジネスにおいて「いつ手続きが終わるか分からない」というのは、結構なストレスですよね。

2. 「物理的な証拠」の安心感(受領印のニーズ)

化粧品の手続きでは、取引先や社内に対して「ちゃんと手続きしましたよ」と証明する場面が多々あります。

オンライン申請でも「受付票」というデータが出力でき、これが公的な証明になります。しかし、人が頻繁に入れ替わる企業様や、紙でのファイリングを基本としている現場では、やはり「受付印が押された紙の控え」の信頼感が根強いのです。

窓口で申請すると、受付印をポンと押してくれます。さらに、書類が複数枚にわたる場合は、専用の機械で「ガシャッ」と穴を開けて書類を綴じてくれます(都道府県による)。

この「ガシャッ」と開けられた穴と、受付印。 これがあるだけで、「これは間違いなく提出された書類の正本である」ということが、誰の目にも一目瞭然なんですね。このアナログな安心感が、意外と馬鹿にできません。

今後の展望:デジタル化への期待

とはいえ、これからはデジタルネイティブな世代が薬事担当の中心になっていきます。 「紙を出力して、ハンコをもらいに役所に行く」というスタイルが、時代とともに合わなくなっていくのは確実です。

システムが改修され、リードタイムが短縮されたり、デジタルな「控え」の扱いが社会一般的にもっと浸透していけば、間違いなくオンライン申請が主流になるはずです。 私としても、そんなスマートな行政手続きの未来には大いに期待していますし、移行できる環境が整えば、積極的に推奨していきたいと考えています。

まとめ

現状の結論としては、「急ぎの場合や、確実な控えが欲しい場合は、従来どおりの窓口申請(FD申請)が無難」というのが私の実感です。

もちろん、「時間はかかってもいいから、ペーパーレスでやりたい!」という場合には、オンライン申請のサポートも喜んで承ります。

自社の状況に合わせて、適した方法を選んでみてくださいね。 迷ったときは、いつでも行政書士の大串まで相談ください。

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