医療資格者の業務範囲を整理してみる 0(前提)
業務をしていくうちに、「法の定め、どんなだっけ?」となることがあったので、(自分のために)整理して記録しておくことにしました。
シリーズ化予定。
1.紹介する職種(リンクあり)
厚生労働省では、下記の職種を医療関連職種として取り扱っているようです([1][2])。
とりあえず、歯科領域以外のものから順次紹介していこうと思います。ページができたらリンクがつながります。
- (1) 医師
- (2) 薬剤師
- (3) 保健師
- (4) 助産師
- (5) 看護師、准看護師
- (6) 診療放射線技師
- (7) 独占業務を持たない職種
- 歯科医師
- 歯科衛生士
- 歯科技工士
2.前提
(1)厚労省作成の整理図
本シリーズでは、厚生労働省作成の下図が理解のベースになってます。
(2)医療関連行為の概念
また、医療にかかる行為の大枠については、内閣府作成の資料下記を理解のベースとしています。
(今回、医行為以外の医療関連行為を定義づけている資料が厚労省資料から見つけられなかったためです。)
各定義を転載しておきます(文字潰れ対策)。
- 医行為:医行為とは、「医師の医学的判断及び技術をもってするのでなければ人体に危害を及ぼし、又は及ぼす虞のある行為」あるいは「医学上の知識と技能を有しない者がみだりに行うときは、生理上危険がある程度に達している行為」を指す。
- 医行為以外の医療関連行為:医師が行うことも想定されるが、医師以外の者も行うことが可能であって、医療と何らかの関連を有する行為(○医行為と連続的に行われる行為、○技術的内容は同じであるが、施す相手等に応じて医行為となったり医行為に当たらないとされたりする行為、○医行為を実施するために必要な物(医薬品・医療機器)を製造・提供する行為)を指す。
- 医療関連行為:①と②を合わせたもの。
医行為やら何やらについては、本シリーズの「(1)医師」の場で、もうちょっと理解を進める予定です。
(3)役割分担通知
現実的な分担は下記のような通知がなされています。
でも、現在進行系で医師の働き方改革が推進されているので、今後変わってくるでしょうから、常に最新情報を探しましょう。
- 令和3年9月30日医政発0930第16号「現行制度の下で実施可能な範囲におけるタスク・シフト/シェアの推進について」, https://www.jshp.or.jp/cont/21/1004-2.pdf
- 平成19年12月28日医政発第1228001号 厚生労働省医政局長通知「医師及び医療関係職と事務職員等との間等での役割分担の推進について」 , https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000025aq3-att/2r98520000025axw.pdf
厚労省の「医師の働き方改革を進めるためのタスク・シフト/シェアの推進に関する検討会」は、第1回2019年10月23日(令和元年)からはじまって、Webページの更新は2020年(令和2年)12月23日が最終更新なんですよねぇ。追いにくい…。
(4)医業類似行為
ここで一度「医療関連行為」の枠組みから外れたものも見てみます。
世には様々な形態の商売がなされており、その中に医業に類似したものもあります。
厚生労働省はそういったものを公共の福祉に反しない範囲で「医業類似行為」とし取り扱っているようです[3]。
具体的には、下記3カテゴリです。
- あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう
- 柔道整復
- その他(医学的観点から人体に危害を及ぼすおそれがないもの/いわゆるカイロプラクティック療法含む)
3.参考
- 平成 17 年度厚生労働省「医療安全の確保に向けた保健師助産師看護師法等のあり方に関する検討会(第三回)」資料2, https://www.mhlw.go.jp/shingi/2005/05/s0527-14b.html
- 厚生労働省, 医療関係職種養成施設, https://youseijo.mhlw.go.jp/(2022−08−17閲覧)
- 厚生労働省, 医業類似行為に対する取扱いについて, https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/i-anzen/hourei/061115-1a.html(2022−08−17閲覧)
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